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会津大学はやばい?地方の公立IT単科大をデータで確かめる

会津大学はやばい?地方の公立IT単科大をデータで確かめる

「会津大学 やばい」と調べる人の多くは、地方にある偏差値45.0の公立大でIT一本という珍しさに、大丈夫なのかと不安を覚えています。

会津大学は福島県会津若松市の公立大学で、当サイトの判定は対象外、Fラン大学ではありません。日本初のコンピュータ理工学専門大学という成り立ちから就職の実像までを公表データで確認します。

この記事の目次
  1. なぜ「会津大学 やばい」と検索されるのか
  2. 日本初のコンピュータ理工学専門の公立大という成り立ち
  3. 授業も卒論も英語、外国人教員が約4割という環境
  4. 就職はほぼ全員がIT業界へ、その実データ
  5. 大学発ベンチャー29社、公立大学で最多の起業文化
  6. 偏差値45.0でも人気で定員が埋まる、充足率116パーセントの意味
  7. 会津若松という立地をどう見るか
  8. 結局、会津大学はどんな人に向くのか
  9. よくある質問

なぜ「会津大学 やばい」と検索されるのか

会津大学に対する不安の多くは、地方の公立でコンピュータ理工学部ただ一つ、学科も一つという構成の珍しさから来ています。総合大学のように学部を選べるわけではなく、偏差値も旺文社パスナビ掲載で45.0前後という水準です。この見た目だけを取り出すと、地方の小さな単科大でやっていけるのかと感じる人が「やばい」と検索している、というのが実情です。

ただ、当サイトの判定は対象外で、会津大学はFラン大学には当たりません。大学入学共通テストと個別試験を課す公立大学であり、誰でも入れる大学ではないからです。むしろ後で見ていくように、会津大学は一つの学科にコンピュータ理工学の資源を集中させることで、全国的にも独特な立ち位置を築いてきました。学部が一つしかないことは、弱さではなく設計の結果です。次から、その中身を順番に確認します。

日本初のコンピュータ理工学専門の公立大という成り立ち

会津大学は1993年4月、福島県が設立した公立大学として開学しました。特筆すべきは、コンピュータサイエンスをほぼそれだけで扱う大学は当時の日本になく、日本初のコンピュータ理工学専門大学として設けられた点です。初代学長には東京大学名誉教授の國井利泰氏を迎え、「会津にシリコンバレーをつくる」という構想を掲げてスタートしました。

会津地方には長らく四年制大学がなく、四年制大学を作ることは地元の悲願でした。その願いを、あえて流行の総合大学ではなくコンピュータ理工学に特化した形で叶えたのが会津大学です。2006年には公立大学法人へ移行しています。国立でも私立でもなく、県が設けた公立大学であること、そして最初から専門特化で設計された大学であることが、他校との一番の違いです。

授業も卒論も英語、外国人教員が約4割という環境

会津大学のもう一つの顔が、理系大学とは思えないほど徹底した英語教育です。コンピュータ理工学は英語を基本とする学問だという考えから、第二外国語のカリキュラムを置かず、英語に資源を集中させています。学部2年から3年へ進級する際には一定のTOEICの成績が求められ、学生は全員、卒業論文を英語で作成し発表することになっています。

これを支えるのが教員の構成です。大学の説明では、優秀な人材を国内外に広く求めた結果、全教員のおよそ4割が外国出身となっています。留学生も多く在籍し、キャンパスでは日常的に英語が使われます。イギリスの教育専門誌タイムズ・ハイヤー・エデュケーションの日本版ランキングでも、会津大学は国際性の指標で高い評価を受けてきました。日本にいながら留学に近い環境で専門を学べる、という点は地方の小さな大学という印象を裏切ります。

就職はほぼ全員がIT業界へ、その実データ

会津大学を語るうえで進路は外せません。朝日新聞の特集によれば、開学以来の平均就職率は学部卒業生で97パーセント、大学院修士課程修了生では100パーセントで、そのほとんどがコンピュータ理工学のスキルを生かして情報通信業に就いています。内閣府男女共同参画局の資料でも、就職率は毎年ほぼ100パーセントを維持していると説明されています。

背景には、ICTと英語力の両方を求める職場が増え続けている事情があります。専門性の高い教育と実践的な英語教育が、そのまま採用の強みになっている形です。学長の説明では、IT分野は生産性が高く、企業規模を問わず給与水準が比較的高い進路につながる傾向があるとされます。大企業に大量に送り込む看板型の大学ではありませんが、専門を武器にIT業界へ確実に橋を架ける、という進路の質は明確です。

大学発ベンチャー29社、公立大学で最多の起業文化

就職と並ぶ会津大学の特徴が、学生や卒業生が会社を立ち上げる文化です。大学発のスタートアップ企業は29社にのぼり、これは全国の公立大学で最多とされています。1000人規模の大学として、在籍定員に対するベンチャーの割合で見れば全国でも高い水準です。

この土壌を作っているのが、2年から受けられる「ベンチャー体験工房」などの実践的なカリキュラムです。地域企業と連携して新商品開発を疑似体験でき、そこから在学中に起業する学生も出ています。「会津にシリコンバレーをつくる」という初代学長の構想が、看板倒れの標語ではなく実際の企業数として積み上がっている点は、他の地方大学にはなかなか見られない固有の強みです。就職か起業かという二択を、大学の仕組みそのものが後押ししています。

偏差値45.0でも人気で定員が埋まる、充足率116パーセントの意味

偏差値の数字だけを見ると心配になる人もいますが、会津大学は定員に対してきちんと学生が集まっている大学です。当サイトが確認した収容定員充足率はおよそ116パーセントで、定員を上回る学生が在籍している状態です。定員割れで学生集めに苦労している大学とは、置かれた状況が逆だということです。

コンピュータ理工学部の定員は240名で、学長は情報系の学科としては日本一大きいと説明しています。地方の公立でIT一本という尖った設計でありながら、全国から一定の志願を集め、定員以上を維持できているのは、専門性と英語教育、就職実績が受験生に評価されているからだと考えられます。偏差値45.0という数字は入りやすさの一面を示すだけで、充足率116パーセントという別の数字は、この大学が人気を保っていることを裏づけています。

会津若松という立地をどう見るか

会津大学は福島県会津若松市一箕町鶴賀にキャンパスを構えます。アクセスはJR会津若松駅から会津バスに乗り「会津大学前」で下車、乗車時間はおよそ10分です。歴史の街として知られる会津若松にあり、大都市の華やかさとは距離があります。この地方立地が「やばい」と語られる一因にもなっています。

ただ、会津大学の学びはコンピュータと英語が中心で、その資源はキャンパス内に集約されています。大学の説明では、学生数のおよそ2.5倍にあたる約3000台のワークステーションが整備され、24時間利用できる演習室もあるとされます。さらにスーパーグローバル大学として米国シリコンバレーに研究拠点を設け学生を派遣するなど、立地の外へ出ていく仕組みも持っています。街の規模を最優先するなら物足りないかもしれませんが、専門に打ち込みたい人にとって環境の不足は感じにくい設計です。

結局、会津大学はどんな人に向くのか

ここまでの事実を並べると、会津大学は偏差値の見た目や地方立地という印象ほど心配のいらない公立大学だと分かります。日本初のコンピュータ理工学専門大学として設計され、卒論まで英語で行う国際的な環境があり、就職はほぼ100パーセントがIT業界へ、そして公立大学最多のベンチャーを生む起業文化を持っています。充足率116パーセントは、この大学が人気を保っている裏づけです。

向いているのは、コンピュータ理工学を一点集中で深く学びたい人、英語で専門を学ぶ環境に飛び込みたい人、IT業界への就職や在学中の起業を視野に入れている人です。逆に、幅広い学部から進路を選びたい人や、大都市のキャンパスライフを重視する人には合わないかもしれません。「やばい」という言葉の中身を分解すれば、その多くは地方立地や単科という珍しさ、偏差値の見た目であって、教育や進路の質を否定する材料ではありません。

よくある質問

会津大学はFラン大学ですか?

いいえ。会津大学は共通テストと個別試験を課す公立大学で、当サイトの判定は対象外です。偏差値は45.0前後ですが、収容定員充足率はおよそ116パーセントで定員を上回る学生が在籍しており、Fランには当たりません。

会津大学は国立ですか、公立ですか?

福島県が設立した公立大学です。1993年に開学し、2006年に公立大学法人へ移行しました。国立でも私立でもなく、公立大学法人会津大学が正式な位置づけです。

会津大学ではどんなことを学べますか?

コンピュータ理工学部コンピュータ理工学科の一学部一学科で、日本初のコンピュータ理工学専門大学です。コンピュータ・サイエンスやコンピュータシステム、ネットワーク、応用情報工学、ソフトウェア工学の5つの専門領域からカリキュラムが組まれています。

会津大学は本当に授業が英語なのですか?

コンピュータ理工学を英語基本の学問と位置づけ、英語教育に力を入れています。教員のおよそ4割が外国出身で、学生は全員、卒業論文を英語で作成・発表します。学部2年から3年へ進級する際には一定のTOEICの成績も求められます。

会津大学の就職やベンチャーの実績はどうですか?

開学以来の平均就職率は学部卒でおよそ97パーセント、大学院修士修了でおよそ100パーセントで、多くが情報通信業に就職します。大学発ベンチャーは29社にのぼり、公立大学で最多とされています。

ABOUT US

相川 直樹

相川 直樹 |偏差値・充足率・就職データだけで大学を検証する編集者

ネット上の「○○大学はやばい」「Fラン」という書き込みの多くは、匿名の印象論です。私は、河合塾の偏差値・収容定員充足率・国家試験や就職の公式データという、誰でも確認できる一次情報だけを並べ、その噂が実態と合っているかを一つずつ確かめます。受験生と保護者が、雰囲気ではなく数字で進路を選べるように。

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